せうの日記

JR東日本が京浜東北線向けに投入するE233系1000番台。

先日、東急車輛でその記念すべき第1編成(浦和電車区101編成)が落成・納入された訳ですが、本日、南浦和～磯子～大宮という旅程で試運転が行われました。


[浦和電車区から出発する試運転電車]

さて、E233系といえば、中央快速線用に続々と増殖を続けているわけですが、中央快速線用の0番台と、今回京浜東北線に投入される1000番台の違いを少し紹介。

・LEDの表示

まずは、先頭車の大きなLEDの差異について。0番台では、列車種別・行先表示するLEDに列車番号を一緒に表示させていましたが、1000番台では視認性の向上のためかどうかは分かりませんが、E231系の近郊タイプ(宇都宮・高崎・東海道線用)と同じ位置に列車番号表示用のLEDが別個に設置されています。


[列車番号表示用LEDが追設]

また、車両側面のLEDについても、試運転・回送などの通常表示されないものにも、英字表記が追加されています。


[試運転に英字表記が]

・運転台と保安装置

東海道線向けE231系以降、首都圏を走るJR東日本の一般型電車で多く見受けられる「フルグラスコックピット」(アナログ計器が一切なく、速度計・圧力計・ATS表示などが全て液晶画面上に出る運転台)。

E233系0番台では、若干表示が改良されていましたが、今回投入される京浜東北・根岸線の保安装置は、アナログATC(大宮～南浦和間・鶴見～大船間)とデジタルATC(南浦和～鶴見間)です。そのため、線路上に信号は無く、運転士さんは車内信号に従って運転します。

よって、E233系1000番台では、運転台の計器類にアナログメーターが復活するかどうかが焦点でしたが、0番台同様、フルグラスコックピットとなりました。それに伴い、速度計表示が一部改良されています。

運転台の写真も撮ったのですが、接写ではないため、見づらくてすみません...


[E233系1000番台の保安装置表記]


[改良された速度メーター]

・無線アンテナ

E233系は、JR東日本首都圏路線の鉄道無線のデジタル化に最初から対応しており、0番台初期からダイバーシティアンテナを装着していました。増備途中からは、無線の感度をより向上させるために、アンテナと車両の鋼体との間にプレートを挟むようになりました。1000番台では、その変化を反映し、最初からこのプレートが挟まっています。


[デジタル無線対応の2本アンテナ]

・車内案内液晶のワイド化

山手線向けのE231系500番台を皮切りに、関東の鉄道に広く普及した三菱電機製の液晶による車内案内システム。E233系にも当然搭載されていますが、1000番台では、その液晶がワイド化しております。


[ワイド化した液晶]

目立つ変更点はこれくらいです。秋口からは恐らく営業運転に入るであろうE233系1000番台。通勤の楽しみが増えました。

(23:30追記)
E233系0番台(中央快速線用)との比較をしているのに、写真が無いのはどうかしていると思い、写真を追加。一部は画像内に解説も入れてあります。


[E233系0番台]


[0番台の保安装置表記]


[0番台の車内LCD]