2009年10月25日

Windows 7のウリをかんたんに。Part 1



いよいよ登場しましたね、Windows NT 6.1こと、Windows 7。Windows 7は、「7番目のWindows」として紹介されていますが、本当に7番目なのかなぁ、という突っ込みがしたくなる今日この頃です。

自分もなぜかThinkPadに付いてくる優待アップグレードを待たずに7 Professionalのライセンスを1つゲットし、64bit版を入れてみました(上のキャプチャ写真)。4GBのメモリー全量活かせるのは大変うれしい限りです。

それはさておき、このBlogでは何度目かわかりませんが、Windows 7は...

Windows Vista(NT 6.0)の機能改善をしたマイナーバージョンアップ版のOS


というのが正確な立ち位置な訳です。そこで、そんなWindows 7のウリを数回に分けてまとめてみます。

・したいことにすぐジャンプできる「ピン」と「ジャンプリスト」


[拡張されたタスクバーの右クリック、ジャンプリストとピン機能]

Windows 7のシェル(Explorer.exe)では、起動したアプリケーションアイコンを右クリックすることで出てくるメニューが改善されています。

まずは、「ピン」機能。これは、よく使うアプリケーションをタスクバーに表示しておく機能で、簡単に説明すると、「クイック起動」機能をより簡単にわかりやすく使えるようにしたものです。下手すると起動中のアプリケーションと一緒くたに表示されてしまうので、わかりにくいんじゃないか、と思うかもしれませんが、起動中のアプリケーションのアイコン周辺が盛り上がって表示されるため、起動中か否か容易に判別がつきます。

また、一部対応アプリケーションでは、「ジャンプリスト」機能を使うことが可能です。これは、該当アプリケーションで使った最近のファイルを開きやすくなる機能です。一部のアプリケーションでは、スタートメニューにピンした際もジャンプリストを使うことができます。


[スタートメニューでのジャンプリスト(Paint.NET 3.5の場合)]


・改善したDesktop Window Manager(DWM)とWindows Aero
Windows Vistaから搭載されたDWM。これは、今まで3Dアクセラレーションを利用するアプリケーション以外では、暇をもてあまし気味であったグラフィックチップの3Dアクセラレーション機能を2D描画に活用することで、CPUへの負荷を減らし、システム全体としてのパフォーマンスを向上させる仕組みです。

Windows Aeroは、そのDWMを活用したUIの工夫で、Vistaではウィンドウの半透明化処理や、タスクバーでのウィンドウプレビュー、そして「フリップ3D」などが実装されました。ただ、Windows Vistaにおいては、「フリップ3D」が注目されすぎて、Aero、ひいてはDWMの有用性がアピールしきれなかった面もあります。そのせいで、一部「パソコン雑誌」(あえてカギ括弧をつけました)で、「Aeroを切ればシステムパフォーマンスが上がる!」という誤ったTipsが出回ってしまう始末で(苦笑)。

そこで、Windows 7では、DWM自体の動作が軽快になるようにチューニングしてあり、今までDWMを有効にするとシステムパフォーマンス全体に影響してしまうような一部システムでも若干軽快にDWMが使えるようになりました(ただし、あくまで若干です)。また、グラフィックチップのドライバーにWDDM 1.1準拠のものを利用している場合、2Dアクセラレーション機能が"Direct 2D"という形で「復活」し、一部のアプリケーションで問題になっていた2D描画のパフォーマンスが改善されます。WDDM 1.1ドライバーはWindows 7において利用可能です。Windows Vista用のWDDM 1.0ドライバーも正常に動作しますが、Direct 2Dが利用できないため、2D描画のパフォーマンス問題は解決出来ません。お使いのグラフィックチップのドライバーのWDDM バージョンを調べたい場合は、スタートメニューからdxdiag.exeというアプリケーションを検索して、「Direct X診断ツール」を起動し、「ディスプレイ」タブ内の画面からチェックすることが可能です。


[「ドライバー モデル」をチェック!]

また、「フリップ3D」ばかりが注目されてしまったWindows Aeroには、実用的な機能拡張を施しています。

・ タスクバー右端の「ウィンドウの表示」ボタンにマウスカーソルを合わせるだけで、背後のウィンドウ配置を確認できる"Aero Preview"
・ ウィンドウのタイトルバー部分をつかんで振るとそれ以外のウィンドウは全て最小化する"Aero Shake"
・ 画面の左右上端にウィンドウをぶつけるだけで、画面サイズの半分、あるいは全画面にウィンドウサイズを変更できる"Aero Snap"


と言った新機能が搭載され、起動しているアプリケーションのタスクバー上のアイコンにマウスカーソルを合わせるとウィンドウのサムネイル表示ができる「ライブタスクバープレビュー」が機能改善され、グルーピングに対応しました(Aero Peak : 同一ウィンドウ内での複数プレビューはアプリケーション対応が必要 : 参考記事)


[Aero Preview(Click to enlarge)]


[Aero Snapでウィンドウを最大化(Click to enlarge)]

これらのAeroの機能強化は、意外とツボでして、Aero SnapとAero Shakeのエフェクトは個人的に大好きだったりします(爆)。動画で残せたらいいのですが、良い画面キャプチャソフトがなかなか... Mac OS X 10.6(Snow Leopard)は、画面の録画機能も付いているので、その点はうらやましかったり...


次回は、OSの機能面での改善をまとめてみる予定でいます。

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Posted by せう at 08:30│Comments(3)PC Tips
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してみました。すでにbeta、RCとインストールして使ってみましたが快適に使えていたので躊躇なく移行しました。
さて、ここでaspire oneやThinkPadなどD2D領域からのバックアップのみでリカバ...
aspire one を Windows 7 にアップグレード【karari blog】at 2009年11月08日 03:47
この記事へのコメント

Windows7、昨日購入しました。
vistaとかなり使い勝手が変わっていますね。
元々のクイック起動の部分がごっちゃになっていたのが心配だったのですが、使ってみたところさほど問題はなかったので一安心でした。笑

あとはBootCamp経由でx64が突っ込めればいいんですが…
最悪、賞与が入ったらPCを組むか迷っていますが。
Posted by 拍手喝采 at 2009年10月25日 10:42

こんにちは!
Pro版を購入したにもかかわらず、未だにRC版も使っていたりします。
アップグレードにいろいろ条件があって、直ぐに適用できる機種がないんですよ。

ところで7をVistaのマイナーバージョンアップ、と表するより
プラットホームをキャリーオーバーしつつフルモデルチェンジ(自動車業界風味)の方がしっくりくると思いますが、いかがでしょう。

いや、マイナーバージョンアップと記された意図も判っているつもりです。
私も巷で言われるほどにVistaが酷いOSだったとは思っていません。
事情によりXPも使い続けていますが、これより遥かにモダンなOSですよね。
Posted by shamukichi at 2009年10月25日 17:13

>拍手喝采さん
Windows 7は個人的にはVistaとあんまり変わりが無いように思います。むしろXPからみると、「激変」に見えると思います。クイック起動と混じるのはOSXのDockでなれているので、問題ありませんでした(爆)。

BootCampに関しては、64ビットドライバーを出してくれるだけでも全然違うと思うんですけどねぇ...

>shamukichiさん
どうやら、RC版からのアップデートはゴニョゴニョしないといけないみたいですね。

>>ところで7をVistaのマイナーバージョンアップ、と表するより
>>プラットホームをキャリーオーバーしつつフルモデルチェンジ(自動車業界風味)の方がしっくりくると思いますが、いかがでしょう。

それもそうかもしれません。ただ、「フルモデルチェンジ」とは思えないんですよね。「ビックマイナーチェンジ」だと思われます(爆)。
Posted by せう at 2009年10月25日 18:33
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